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DX投資促進税制とは?2025年廃止後の動向と活用できる代替制度を解説

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DX投資促進税制とは?2025年廃止後の動向と活用できる代替制度を解説

DX投資促進税制とは?2025年廃止後の動向と活用できる代替制度を解説
DX投資促進税制は2025年3月に廃止され、「制度を前提に進めていたDX投資をどう見直すべきか」と悩む企業が増えています。

ただ、DX投資そのものが止まるわけではありません。補助金や助成金を適切に組み合わせることで、DX投資の実行性を高めることは可能です。

当記事では、DX投資促進税制の概要を振り返りつつ、2025年以降に活用できる代替制度と判断のポイントについて解説します。

DX投資促進税制は2025年3月に廃止になった

DX投資促進税制は、令和7年3月31日までの対象設備の取得などを期限として終了しました。制度の終了に伴い新規の計画認定は終了しており、現在は新たに活用することはできません。なお、令和5年3月31日までに認定申請した計画については、実施状況の報告などの所定の手続きが引き続き求められます。

廃止の背景には、財政健全化や税制全体の整理、生産性投資の優先度見直しがあります。制度終了後もDX投資の重要性は変わりませんが、税制による後押しがなくなることで、投資判断ではクラウド活用や全社的な業務変革につながるかどうかといった「中長期の効果」がより重視されやすくなります。

今後は補助金や助成金を活用した形でのDX推進が前提となるでしょう。

参考:DX投資促進税制|経済産業省

DX投資促進税制とはどのような制度だったのか?|対象・要件・効果を整理

DX投資促進税制は、一時的なIT導入ではなく、業務や組織の在り方まで含めてDXを進める企業を後押しするために設けられた税制優遇制度です。対象は、ERPなどの基幹システム刷新・クラウド移行・データ連携基盤・AI活用基盤など、業務全体に影響する投資に限られていました。

制度要件として、クラウド活用と複数業務のデータ連携を求めるD要件に加え、業務変革や収益改善を取締役会レベルで決定するX要件が設定されています。全社的な業務変革につながる計画が前提とされており、単なるシステム入替のみでは対象になりにくい制度でした。

認定後は税額控除や特別償却が適用され、初期投資に伴う税負担を軽減できる点が大きな効果でした。

DX投資促進税制の代わりに活用できる支援制度は多数ある

DX投資促進税制は終了しましたが、DX投資を支援する制度そのものがなくなったわけではありません。現在は、DXの目的や投資フェーズに応じて、補助金や助成金を組み合わせて活用するケースが増えています。

DX投資でよく検討される代表的な制度は、以下のとおりです。

  • IT導入補助金|中小企業の業務デジタル化・SaaS導入
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金|設備投資を伴うDX
  • キャリアアップ助成金|DX人材の育成・配置・処遇改善
  • 人材確保等支援助成金|DX人材の採用と内製化支援
  • 自治体のDX補助金・助成金|地域特性に応じたDX投資支援

以下では、それぞれの制度の特徴と活用の考え方を整理します。

IT導入補助金|中小企業の業務デジタル化・SaaS導入

IT導入補助金は、中小企業がDXの第一歩を踏み出す際に最も活用しやすい制度です。会計や販売管理などの基幹業務改革に加え、CRMやERPなどのSaaS導入、ECサイト構築まで幅広く対象となります。

補助率や上限額は枠によって異なり、数十万円から数百万円規模の支援(1)が受けられる場合があります。申請機会が複数回あるため、段階的にデジタル化を進めたい企業に適しています。現場業務を止めずに改善したい場合には特に有効な制度です。

参考:IT導入補助金制度概要|IT導入補助金2025

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金|設備投資を伴うDX

設備投資を伴うDXを進める企業にとって、ものづくり補助金は有力な選択肢です。自動化システム・データ分析ツール・IoT機器などが対象となり、業務の省力化や付加価値向上を目的とした投資を幅広く支援します。

補助上限は公募枠によって異なりますが、750万円から3,000万円規模と大きく、売上規模10億円未満の中堅企業も対象となる場合があります。日常業務の改善に直結しやすく、DX投資促進税制終了後の代替策として実行力の高い制度といえるでしょう。

参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領|ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金事務局

キャリアアップ助成金|DX人材の育成・配置・処遇改善

キャリアアップ助成金は、ITスキル研修の実施や正社員化、処遇改善を通じて、DX人材の育成と定着を後押しする制度です。外部研修や社内研修にかかる費用、研修期間中の賃金の一部が補助対象となり、コースや条件によっては、研修費や賃金の一部について非常に高い補助率が設定されています。

システム導入後の運用や改善を社内で回せる体制を整えるのに役立ち、人材投資を一時的なコストではなく、DXを継続させる基盤づくりとして進めたい企業に適しています。

参考:キャリアアップ助成金|厚生労働省

人材確保等支援助成金|DX人材の採用と内製化支援

DX人材の採用や内製化を進めたい企業にとって、人材確保等支援助成金は有効な制度です。ITエンジニアやデータ活用人材の採用後の定着支援や育成、社内体制整備にかかる取り組みが補助対象となります。

補助率は条件によって最大70%と高く、人材採用に伴う初期負担を抑えやすい点が特徴です。IT導入補助金と併用すれば、仕組みの導入と人材確保を並行して進めやすくなり、外注に頼らず社内でDXを回す体制づくりにつながります。

参考:人材確保等支援助成金のご案内|厚生労働省

自治体のDX補助金・助成金制度|地域特性に応じたDX投資支援

自治体が独自に実施するDX補助金・助成金制度も、有力な選択肢のひとつです。東京・神奈川・大阪などでは、中小企業を対象としたDX支援策が継続して実施されています。

自治体によって要件や補助率、募集時期は異なりますが、国の制度に比べて補助率が高い場合や、年度途中で募集されるケースもあるのが特徴です。

地域DX構想に沿ったデータ連携基盤の構築や業務効率化の取り組みは評価されやすく、国の制度と併用することでDX投資全体の負担をさらに抑えやすくなります。

参考:DX推進助成金|デジタル化推進ポータル

2025年度税制改正で企業が押さえるべきポイント|DX投資以外の負担増

2025年度税制改正では、DX投資促進税制の廃止に加え、企業の税負担に影響する変更が複数予定されています。
DX投資を進める企業にとって、特に押さえておきたいポイントは次の3点です。

  • 5G導入促進税制の廃止
  • 防衛特別法人税の導入
  • 中小企業者の軽減税率の見直し

以下で、それぞれの影響と実務上の注意点を解説します。

ポイント①|5G導入促進税制の廃止

5G導入促進税制の廃止により、通信インフラ投資に対する税優遇は終了しました。2025年3月31日取得分をもって制度が使えなくなり、製造業のIoT活用・物流の追跡システム・スマートオフィス構築にかかる費用などは、原則として自社負担になります。

5GはDXの土台となる回線ですが、税制に頼った計画を続けるとコスト増を招きます。今後は通信要件を見直し、IT導入補助金など補助金を活用した段階的なネットワーク投資へ切り替える判断が重要です。

ポイント②|防衛特別法人税の導入

令和7年度の税制改正大綱では防衛特別法人税の創設が示されており、制度化された場合企業の法人税負担が増える可能性があります。施行時期や対象などの詳細は、今後の法令・公表資料で確認が必要です。

利益規模に応じて負担が変動するため、DX投資によって利益が改善した場合でも、税後の手残り資金が想定より減る可能性があります。

DXプロジェクトは将来効果を見込む投資であるため、税後ROIが低下すると、投資判断が慎重になりやすくなります。キャッシュフローを基準に投資の優先順位を整理し、補助金を併用して税負担を抑える設計が欠かせません。

ポイント③|中小企業者の軽減税率の見直し

中小企業者向け軽減税率の見直しにより、資金繰りへの影響が広がります。中小企業者向け軽減税率の扱いが見直される可能性があり、手元資金が減少しやすい状況になります。その結果、DX投資を後回しにする企業が増える可能性も否定できません。

一方で、補助金や自治体DX助成を複数組み合わせれば、負担を抑える余地はあります。早期に制度情報を整理し、申請枠を確保する行動が重要になります。資金圧迫を前提に、投資計画を組み直す視点が求められる局面です。

まとめ|制度廃止後は「DX計画 × 補助金活用」が重要となる!

DX投資促進税制は終了し、税制優遇を前提にしたDX投資は見直しを迫られています。しかし、補助金や助成金を活用すれば、DX投資を前に進める道は残されています。

重要なのは、DX計画と制度選定を切り分けず、自社の状況を踏まえた全体像として設計する視点を持つことです。

ノムラシステムでは、IT投資計画の整理から補助金活用まで一貫した支援を行っています。2025年以降のDX推進に不安を感じている場合は、ぜひご相談ください。

東京MXの番組で、ノムラシステムコーポレーションが取り上げられました。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ下記のYouTube動画をご覧ください。

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