コンサルタント記事

早く、正確に、分かりやすく。長期保守で信頼を築くために

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早く、正確に、分かりやすく。長期保守で信頼を築くために
  • 話者:田村 拓也
  • 所属:ノムラシステムコーポレーション PMOコンサルティング事業部 COチーム

5年間の保守運用を通して重要だと感じたことは、早く、正確に対応することです。問い合わせに答えるだけでなく、日々の運用の中で小さな違和感に気づいたときには、お客様に確認し、必要な対応を考える。

入社1年目から同じ案件に携わる中で、そうした積み重ねが信頼につながるのだと感じました。私はPMOコンサルティング事業部のCOチームに所属する入社6年目で、財務会計と管理会計を主に担当しています。

導入時の開発やデータ移行から現在の保守運用までを5年近く担っている案件もあります。

本記事では、要望を形にする進め方や、運用の中で気づきを得た経験、そしてお客様と長くお付き合いをいただくために意識していることをお話しします。

文系未経験からITへ。入社の理由は居心地の良さと働きやすさ

ノムラシステムコーポレーションを選んだ理由は、人間関係を大切にしながら働けそうだと感じたことでした。

IT業界を意識したきっかけは、家族の影響です。父がIT系の企業に勤めており、2歳上の兄もIT系の会社に就職しました。その影響もあって、就職活動では自然とIT業界を見るようになったというのが正直なところです。

もっとも、私自身は文学部の出身で、ITは未経験でした。それでも就職活動を進めるうちに、未経験の文系からITに進む人が意外と多いと知りました。

入社を後押ししたのは、選考を通じて感じた居心地の良さです。コロナ禍でリモート面接が主流だった時期に、ノムラシステムは対面で面接の場を設けてくれたのです。面接を担当してくださった2人の社員の方には威圧感がなく、話しやすい雰囲気が印象に残っています。

同じ職場で働くなら人間関係が大事だと考えていた私にとって、「この人たちとなら話しやすい」という感覚は大きな意味を持ちました。人間関係を大切にしながら働けそうだ。そう感じて、入社を決めています。実際に働き始めてからも、その印象は変わりません。お客様と認識を合わせながら一つの案件をじっくり支えていく今の進め方にも、入社時に感じた雰囲気が生きていると感じます。

複数社が関わる案件を約5年支援

導入から保守まで、私は複数社が関わる案件を約5年にわたって支援してきました。入社1年目の9月に参画し、導入後の現在では保守を行っています。

担当する業務は、プロジェクトのフェーズに応じて変わりますが、その時々で必要な役割を担ってきました。導入時に主に担当していたのは、プログラミング言語での開発と、稼働に向けたデータ移行です。現在は、お客様からの問い合わせ対応が中心になっています。変更要望が出れば要件定義や設計を行い、障害対応にあたる。フェーズによって役割が変わっていく仕事だと思います。

お客様との関わり方も、時間の経過とともに変化してきています。稼働直後は定例会を週1回のペースで実施していました。現在は各社の状況に応じて、隔週や月1回の定例ミーティングがあります。チケット管理ツールでのやり取りや問い合わせの数も、稼働直後と比べると少なくなっています。

問い合わせの内容そのものも移り変わってきました。稼働直後に多かったのは、「こういうデータを出すにはどうすればよいか」という、機能の使い方に関する質問でした。それがいまは、変更の要望や、会計レポートで数値が想定と違うといった具体的な内容がほとんどです。フェーズが進むにつれて、私に求められる役割も少しずつ変わってきたという実感があります。

要望を形にし、運用の違和感にも気づく保守の進め方

保守の仕事では、お客様からいただいた要望に正確に応えることが基本になります。一方で、日々の運用を見ているからこそ気づける違和感もあり、その両方が大切だと感じました。

例えば、会計レポートの改修があります。元々このレポートは1か月分しか出せない仕様でした。複数の月をまとめて比較したいというのが、お客様からのご要望です。そこで、同じ年度内で複数の月を指定し、4月だけ、あるいは4月から6月までといった形で並べて比較できるようにしました。このとき意識したのは、要件をすり合わせる段階で表示の案を2〜3個ご提示することです。実際に使うのはお客様ですから、最終的にはお客様のイメージに最も近い形へと仕上げています。

一方で、お客様からの問い合わせを受けていない段階で、会計データの残高に違和感があり、私自身が気づいて動いたこともあります。普段の運用を見ているからこそ、気づけた点だと思います。まずそれが想定通りなのかを確認し、想定と異なる場合は修正案を整理してお客様にお伝えします。実施するかどうかは、内容をご説明したうえでお客様に判断していただく。そうした流れを大切にしています。

こうした小さな気づきが、保守運用における価値になります。問い合わせを待つだけでなく、運用の中で気づいた点があれば確認し、必要な対応を提案する。先ほどの残高の件も、まさにそうした姿勢から生まれた一例でした。

お客様が確認しやすい状態をつくる問い合わせ対応

日々の対応では、お客様が必要な情報にたどり着き、ご自身で確認しやすい状態をつくることも意識しています。問い合わせをすべて受け止めるだけではありません。お客様側で判断しやすくなる工夫を重ねてきました。

その一つが、操作マニュアルの提供です。会社ごとに操作マニュアルを稼働当初からお渡ししています。マニュアルを見れば分かることは、該当箇所をご案内する。「こちらの箇所をご確認いただくと、手順が分かります」と一言添えるイメージです。過去に同じ問い合わせがあった場合は、その過去のやり取りを参照していただく案内も行っています。

迅速かつ正確な解決のために、私は場面に応じて手段を選び分けています。急ぎの対応が求められるときは電話で素早く連携し、日常のやり取りは文面が基本です。さらに、月1回や隔週の定例会の場では、対話を通じて認識をすり合わせています。

こうした対応がうまく回っている背景には、お客様側の業務理解の深さもあります。現在のお客様は業務への理解が深く、必要な情報を整理してお伝えすることで認識合わせを進めやすくなっています。基本的な使い方を一から説明するというよりも、要点を共有しながら認識を合わせていく進め方ができていると感じます。

信頼を支えるのは、早さ・正確さ・ユーザー視点の積み重ね

長くご支援を続けるうえで私が最も大切にしているのは、レスポンスを早くすること、そして期限を守ることです。一つひとつは基本的なことかもしれません。それでも、保守運用ではその基本の積み重ねが信頼につながっていく。日々の対応で、そう感じてきました。

早さと同じくらい重視しているのが、回答の正確さ。問い合わせに回答する際は、誤った回答を避けるため、必要に応じて上司に認識を確認してからお客様へお返しします。自分の認識が合っているかをすり合わせる、その一手間を惜しまないことが正確さにつながると考えています。

もう一つ大切にしているのが、ユーザー側の視点に立って考えることです。システム用語をそのまま使っても、お客様には伝わりません。お客様が何を知りたいのか、どのように伝えれば理解しやすいのか。そこを考えながら、できるだけ分かりやすい言葉で説明するよう心がけています。

長期の保守運用では、大きな改善提案だけが価値になるわけではありません。日々の問い合わせに早く、正確に対応すること。お客様が理解しやすい言葉で伝えること。そして、運用の中で見つけた小さな違和感を見逃さないこと。そうした積み重ねが、お客様に安心してシステムを使い続けていただくための土台になると考えています。

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